(独断と偏見)6枚目に聴きたいアルバム 管楽器編
管楽器編。
先日の記事で書きたいことは書いてしまったのでかなり熱量が下がってます。
◇Phil Woods - Live From the Showboat
https://www.discogs.com/ja/The-Phil-Woods-Six-Live-From-The-Showboat/release/3745730
- Mike Melillo(pf) Harry Leahey(g) Steve Gilmore(b) Bill Goodwin(ds)
- Alyrio Lima(perc.)
彼の一番有名な作品はなんでしょうか。Warm Woodsあたり?European Rhythm Machineのなにか?
まじで暑苦しい。その暑苦しさはさておいて、彼のメロディーを紡ぎだす能力は本当にすごい。紡ぎだした旋律の好き嫌いはさておいて、それがよくよくわかる作品。
◇Art Farmer - Yesterday's Thoughts
https://www.amazon.co.jp/Yesterdays-Thoughts-Art-Farmer/dp/B0007ZSHGC
Cedar Walton(pf) Sam Jones(b) Billy Higgins(ds)
East Windという日本のレーベルで録音された作品。3枚連続このメンバーでのスタジオ録音があるのですが、どれもいかにもジャズおじさんが好きそう。ですが実際演奏は素晴らしいです。
◇Joe Henderson - Double Rainbow
メンバーwiki参照ください
https://en.wikipedia.org/wiki/Double_Rainbow:_The_Music_of_Antonio_Carlos_Jobim
1960-1970年代のスタジオ録音諸作、チャーリーヘイデンとアルフォスターとの録音、
次いでウィントン参加のストレイホーン曲集が有名なイメージ。
それらより後に録音された本作。ハービーのトリオとランディーブレッカーの妻イリアーヌのトリオでの2録音が収録。どちらもとても良い演奏なのですよ。
◇Miles Davis - You Won't Forget Me(Shirley Horn)
https://www.discogs.com/ja/Shirley-Horn-You-Wont-Forget-Me/release/1595950
Shirley Horn(pf)、Charles Ables(b)、Steve Williams(ds) ほかゲストたくさん
これはまずシャーリーホーンのアルバムです。たぶん結構有名です。
ただ世代的にこの時代は私あまり聴いていないので個人的にはそんなに有名な感覚はありません。いろいろなゲストがいるアルバムの一曲にマイルスが参加している。
亡くなる一年前くらいの録音だし、歌とぶつかったりもしているんだけど、この一曲だけ緊迫感がすごい。これがレジェンドなのかなって感じがする。
ちなみに別曲参加の若きウィントンの演奏も素晴らしいですし、名盤です。
◇Ornette Coleman - Soapsuds, Soapsuds
https://www.amazon.co.jp/Soapsuds-Ornette-Coleman/dp/B00000473W
彼の曲や演奏を聴いていると、ああそこはああじゃなくてそういきたくなるよねというような共感がたまに得られる。なんというか親近感。
彼がエレクトリックなサウンドの作品を出していた時代(すみません。あまり聴いたことがありません)にレコーディングされたCharlie Hadenとのデュオ。テナーとトランペットを吹いています。なぜこれが好きかわかりません。わかりませんが好きです。
(独断と偏見)6枚目に聴きたいアルバム ピアノ編
ジャズおじさんにはなりたくないけど、聴き始めてちょうど10年が経ったので久しぶりに何枚かのアルバムを聴いていたら書きたくなってしまった記事。
有名な人の一番有名なアルバムを数枚聴いた方に、個人的におすすめしたい諸作。
もし聴いたことがないものがあればぜひ。
◇Horace Silver - Silver'n Voice
https://www.amazon.com/Silver-n-Voices-Horace/dp/B000NW4DS0
Tom Harrell(Tp)、Bob Berg(Ts)、Ron Carter(b)、Al Foster(ds) +混声合唱
1970年代後半立て続けにリリースされたSilver’nシリーズの3作目。本作も有名なアルバムではあるが、60年代でとまっている人も多そうな御人。
テーマのハーモニーも非常に美しく、かつ、フロント陣もすばらしい歌いまわし。
◇Chick Corea - Trio Music, Live In Europe
Miroslav Vitous(b)、Roy Haynes(ds)
有名なアルバムが多すぎるのでみんなが聴きそうな順番も様々であろうが、個人的なイメージとしては、RTFの何枚か、アコースティックバンド、と70年代3部作(妖精、マイスパニッシュハート、ザマッドハッター)が世間で一番有名そう。それとも今となってはTriologyかもしれないけど。私は高校生のときにRTFを一番最初に聴いた。
6枚目という位置づけでは、Gary Burtonとのデュオや、Friends、Tones for Jone's Bonesも考えた。さらにNow He Sings, Now He sobsは本作より先に聴く可能性が高そうだが、彼の作品の中で一番高校生のときに聴いたアルバムなので選びました。
ハービーとのデュオは10枚目くらいにおすすめです。
◇Bill Evans - Everybody Digs Bill Evans
https://www.amazon.co.jp/Everybody-Digs-Bill-Evans/dp/B000000Y47
Sam Jones(b)、Philly Joe Jones(ds)
言うまでもなく、リバーサイド4部作一番有名。次点では、イスラエルとのトリオのタウンホール、シェリーマンホール、モントルーのいずれかのイメージ。
おすすめしたいのはどちらかというと後期だが、本記事趣旨では後期の作品ばかりになってしまいそうなため、50年代の初期作品(リーダー2作目)。
珍しいメンバーが目を引くが、スタンダードでは彼のルーツがなんとなくうかがえる。ソロのPeace Pieceも良い曲です。
ジャケットは、マイルス、ジョージシアリング、ジャマル、キャノンボールが推薦文をよせていることで有名。
◇Michel Petrucciani - Power Of Three
Wayne Shorter(ss)、Jim Hall(g)
そもそも一番有名なアルバムはなんだろう、Trio In Tokyoなんかは小さめのレンタルCDチェーンにもあるのでそのあたりでしょうか。僕はそれを一番最初にききました。
ジムホールもいい演奏です。どちらかというとショーターのリラックスした感じが好きな要因な気がする一枚。
◇Barry Harris & David Allyn - Don't Look Back
https://www.discogs.com/David-Allyn-Dont-Look-Back/release/5670411
David Allyn(Vo)
一番有名なのは、もちろんアレでしょう。そのつぎはリバーサイド、プレステージの
何枚か。それかXanaduでのトリオやマクファーソンのライブ盤が最近再販されて入手しやすくなったので、かつ、演奏も良いため、こちらが親しみ深い方もいるでしょう。
ソロのアルバムももちろんそうですが、バリーのハーモニクスの美しさがとてもよく聴ける好きなアルバム。こちらもXanaduながら、再販はまだの廃盤(たぶん)。
2018年度印象に残った(ことを覚えている)アルバム
2019年始に書こうかと思ったけど、書けなかったので2018年度にしました。
去年よりもさらに音楽をちゃんと聞かなかった年になりました。
◆ 2018年年度
◇それ以前
◆Will Vinson - It's Alright With Three
スタンダードは彼がやりこんでいる曲ばかりだが、素人の私はさらにもっと一曲一曲ちゃんと勉強しないといけないと思わされる。なんでこのメンバーなのか謎。
◇Charles Loyd - Mirror
Jason Moran、Reuben Rogers、Eric HarlandのCLの新ユニット。2017年のライブ盤もよかったです。新ユニットもなにも、CLは10年間殆ど聴いたことがなかったので、意識的に全部の時代のアルバムを聴きました。メンバー選びがうまいです。
◆Aaron Parks - Little Big
今年度のツボアルバム。歪んだギターがかっこいい。
◇Herbie Hancock & Wayne Shorter - 1+1
ウェインショーターも今年度意識的に聴いた一人。
緊張感がすごい一枚。
◆Mark Turner & Ethan Iverson- Temporary Kings
https://www.amazon.co.jp/Temporary-Kings-Ethan-Iverson-Turner/dp/B07F7TYLQ5
たのしそうだからいいんじゃない?
Myron Waldenにささげた曲、Myron's Worldってやっぱいい曲っすね。
◇Seamus Blake - Super Conducter
最も今年度よく聞いたテナー奏者。主にスモールズとかクリスクロスのリーダー・サイドマンでの演奏を聴いていたんだけど、ああいうのをやらせたらそれはもう当たり前にかっこいいのですが、このアルバムも相当かっこいい。
◆Ben Wendel - The Seasons
来日前に予習でACTとか諸作を聴きました。
彼のスタイルは私が目指す演奏ではないのですが、本作含め聴くのは大好きです。
◇George Shearing - That Shearing Sound
シアリングも一枚も持っていなかったので意識的に何枚か買いました。タイトル通りすぎる一枚。Steve Nelsonの演奏をもっと聞きたかったです。
◆Charlie Haden & Brad Mehldau - Long Ago and Far Away
CHの新しい演奏が聴けただけでうれしすぎる。メルドーのえぐすぎないアイディアも良し。
◆Chris Potter - Circuits
毎秒かっこいい。やはりあなたは最高です。
3枚くらい買いたいくらい。かわないけど。
あとは、アリホーニグの新譜とか、ジョシュアの新譜とか。そういえばコルトレーンの音源も出ましたね、流し聴きしかできていません。
Bluno CalvoのアルバムもBVGがかっこよかったですが、基本的にアルトを全然聴かない年となりました。でも去年も一枚もアルトのアルバムを紹介していなかった。ローガンリチャードソンの新譜はまだ聴けてないんです。
2017年印象に残った(ことを覚えている)アルバム
正直あんまりちゃんと音楽を聴きませんでした。時間がなくて。
なので、聴いたことを覚えているものについてコメントしようと思います。
コメントも非常に薄っぺらいです。
◆ 2017年
◇それ以前
◆Matthew Stevens - Preverbal
これはねーツボでした。
レビューブログ的に言えば、ポストロック的な感じとかインディーロック的な感じっていうんでしょうか。私自身Tortoiseとか、はたまたBlurとか大好きなのですが。
クリスチャンスコットバンドの録音はあんまり聴いたことないのですが、良い味だしそうですね。
◇Fred Hersch Pocket Orchestra - Live at Jazz Standard
Jo Lawryの参加で目に留まった作品。Jo Lawryに目が留まるのは、
ウィルビンソンと結婚したからに他ならない。第一子がお生まれになったそうで、おめでとうございます。
Outstandingな技術があるわけではないと思うが、なにか魅力がある声だと感じます。結局サックスとかの音もそうですよね。
◆Alex Sipiagin - Moments Captured
完全にメンバーで買ったやつ。ウィルビンソンとクリスポッターにはすごく
共通点があると思っている。どちらかというとウィルビンソンの中にクリスポッター的ななにかを感じる。
内容的にはまあクリスクロスです。
◇Kenny Barron - Live at Bradley's
Ben Rileyが11月に逝去したことで久しぶりに聴いた。彼といえば、ロリンズの橋、グリフィン、モンク等の60年代から活躍してるけど、このアルバムは、ブラッドレイズという今はないんだけど適度なサイズ感の店で演奏してる感じの録音がすごく好き。
7年くらい愛聴しているアルバム。ちなみにSecond setはあんまり聴いてません。
◆Aaron Parks - Find the Way
ECM2作目ですかね。かっこよかったです。わたくし個人的にはECMの録音の感じより、shadowsとかの感じのほうがピアノの音は好きです。ただこのメンバーでこういうのやりたいならECMでしょうね。
◆Mike Moreno -Three for Three
まあクリスクロスですの一言で片づけることもできるかもしれないが、正直僕はマイクモレノ好きだなと思った作品。
彼ってギターを弾いてるときの姿勢もあると思うが、演奏中全然笑わない(笑っている人も全然良いんだけど)。そこに僭越ながらシンパシーを感じる。彼の音楽に対する頑固な・geekyかつfreakyな姿勢が貫かれているような気がしてしてしまった。
◇Joe Martin - Not by Chance
ジョーマーティンみたいなベーシストってなかなかいないような。ベースのことはよくわかりませんが。とにかく好きなベーシストの一人です。
日本はこんなメンバーでブルーノートかなんかに呼べるような国になってほしい。
◆Chris Potter - the Dreamer is the Dream
ECM3作目?クリスポッターは好きすぎて、たぶんこれからどんな音楽をやっても
愛しく思えると思います。You're the man.
◇Dayna Stephens - Reminiscent
2017年のGratitudeはごめんなさい、あんまり印象に残ってません。sounds goodではありました。
ウォルタースミスの作る曲ってくやしいけどかっこいいなと再認識した一枚。
◆Ambrose Akinmusire - a Rift in Decorum
単純にかっこいいの一言。サムハリスも合ってます。
あまりレビューブログ的なことは書きたくないが、デビュー作からの遍歴をみると、いろいろな表現にトライしてるのだなと。しかもそれがすべてジャズだなと感じられるのですごい。
あと2017年で言うと、カートCiapi、クリスチャンスコットのやつあたりはまだほぼ聴いてないのでコメントしません。
「現代サックス奏者 年齢」で検索
エリックアレキサンダー当時26歳(メルドーは当時24歳と絶望を禁じ得ない)。
僕は同氏の演奏を普段あまり聞かない。
代表的な「リックプレイヤー」。91年のモンクコンペで準優勝し若くして頭角を現した実力者。
同年のモンクコンペ優勝者はジョシュア、3位がクリスポッターであることが有名である。クリスポッターは二人より、3歳若いので、20歳での受賞。
せっかくなので50~40代のサックス奏者の年齢について、
あらためて整理した。(2017/3末基準)
(テナー) (アルト)
マークターナー 51歳 ケニーギャレット 57歳
ダニーマキャスリン 51歳 デイヴィッドビニー 56歳
クリスチーク 49歳 ぺリ子さんビート 55歳
ジョシュアレッドマン 49歳 ヴィンセントハーリング 53歳
エリックアレキサンダー49歳 ジョンゴードン 51歳
ジョエルフラーム 48歳 ベンジャミンハーマン 49歳
クリスポッター 47歳 アントニオハート 49歳
シェイマスブレイク 47歳 ウィルビンソン 41歳
ジョンエリス 43歳 ミゲルゼノン 41歳
ベンウェンデル 42歳 ジャリールショウ 40歳
※Dayna Stevens,Casey Benjamin等39歳をはじめとした30代以下はきりがないのでここまで。
※今思いついた人を書いただけでまだ素晴らしい方々がいらっしゃると思います。
「ゆっくりでもインテンポで」とはなにか
受け売り。
ゆっくりとは「ゆっくり考えてゆっくり吹く」ことではなく、「はやく考えてゆっくり吹く」こと。
とてもわかりやすい。
ウィルビンソンクインテットをメインイベントにするとはTIJCのセンスすごい。